れもんぜすたさんのエッセイで人形について考えさせられました。
人形とはかくなるかな。
短歌
行ったことないけどたぶんアメリカのキスだよミラーボールきらきら
(藍笹キミコ)
この川をたどればいつかたどり着くきみの住む町のことをおもうよ
(尾崎飛鳥)
大すきをひとつください大盛りのすき焼き定食ではない方の
(華栄)
本当のものしかないと気づくとき、たぶん世界は滅んでしまう
(鴇巣)
意味のない歌詞ならいくらでも聞けるわたしの弱い心のために
(豊冨瑞歩)
視線に視線以上の意味が宿るとは思えなかったブレーキランプ
(夜夜中さりとて)
幸せとあらかじめ付けられた名のニュータウンみたいな嘘っぽさ
(れもんぜすた)
綺麗って言葉を追って見た月はその後ひとりになっても綺麗
(ワトゾウ)
感想
どれがこう! というものはないのですが、随所にある猫の写真に癒されました。
短歌の個性がそれぞれ尖っていておもしろく感じました。
現代の空気がよく表れていた1冊だと思います。