なにせ文月悠光の詩集ですよ。
読後、生きたいと思う明日が来るでしょう。
タニシの交差点の人だ
わたしと文月悠光の出会いは現代詩手帖でした。
もしかすると詩学だったかもしれません。
それで名前を覚えていたのですが、現代詩手帖のある号に載っていた、「タニシの交差点」はとても好きな詩でした。
気づけば『適切な世界の適切ならざる私』が発売されていて、なんと中原中也賞を獲っていたのです。
不覚でした。
なぜ気づかなかったのでしょう。
わたしはすぐに大学生協で『適切な世界の適切ならざる私』を注文しました。
『パラレルワールドのようなもの』の感想
そういうわけでかなり長めに文月悠光のファンをやっているわけですが、彼女の詩は力をくれるのです。
今回は生きる力でした。
この詩集の中でいっとう好きな詩は、「わたしが透明じゃなくなる日」です。
これは胸が熱くなりました。
過去の自分と邂逅した気分です。
さて、明日も生きるか。